減損会計
会計にはさまざまな目的があり、時には目的によって異なる手法が取られることもあります。
企業会計では、出資者や、債権者などの外部の関係者に情報を開示するため、リスクも正確に(保守的といいます) 、財政状態や経営成績を表す必要があります。
一方で、税務では、確定していない費用や債務を見込みで計上した場合に、恣意的に税金が減ってしまう恐れがあるため、客観的に判断できない費用や債務の計上には制限があります。
企業会計でも税務会計でも、資産は取得費で計上しますが、企業会計では、時価が著しく低下し回復の見込みがない時は評価損の計上を義務付けています。
これを減損会計といいますが、時価の評価が難しく、回復の見込みの評価はさらに困難なため、税務では評価損は損金にならず、売却や廃棄をするまでずれが生じることもあります。