区分所有権
マンションのような集合住宅の場合には、それが賃貸ではなく自己所有物権であるとはいっても、その住人はあくまでも、自分が居住している居住ブロックに対する所有権を有しているだけで、そのマンションという建物そのものに対する所有権を有しているわけではありません。
ここが一戸建て住宅と集合住宅の根本的な違いで、一戸建て住宅の場合であれば、その所有者は文字通りに建物そのものの所有権を有しているわけなのですが、 集合住宅であるマンションの場合には、あくまでも自分の居住区である居住ブロックのみに、その所有権は限定されているというわけなのです。
このような建物の一部のみに対する所有権のことを、区分所有権と言いますが、これがマンションのような集合住宅の所有権の特徴となっているのです。
これに対して、賃貸マンションである場合には、その建物全体を家主が所有しているわけであり、その住人はあくまでも所有権を持たない賃借人に過ぎないために、当然にこうした区分所有権そのものが存在しないわけなのです。