第5回目 民法上の賃借権と借地法上の借地権の違い
駐車場の賃貸借契約に関するご相談を頂くときに、民法の規定と借地借家法の規定を混同されている方がたまにいらっしゃいます。
建物賃貸借契約と同じように、駐車場契約でも、期間が満了した後、何もしなくても契約が自動的に更新されるとお考えになっていた方もいらっしゃいました。
そこで、相談がスムーズにいくように、今回は、民法上の賃借権の規定と借地借家法の借地権の規定とで異なる重要な2点についてご説明したいと思います。
1つ目は、更新の有無です。
借地借家法が適用される契約では、同法の規定により更新され、
民法が適用される駐車場契約などでは、基本的には、期間が満了すると同時に契約が終了します。
ただ、契約を更新したい場合には、民法第604条2項に「賃貸借の存続期間は、更新することができる。」とありますので、特約を設けて、更新の規定を具体的に定めることができます。
2つ目は、期間です。
存続期間については、民法が改正され、「賃貸借の存続期間は、50年を超えることができない。」(民法604条)とされましたので、借地借家法上の借地権の最初の存続期間が30年という点と、大きな違いはないと言えるかもしれません。
しかし、借地借家法では、借地権の最長期についての制限がないので、例えば、60年、100年などの存続期間を設けることが可能ですので、この点は大きな違いになると思います。なお、存続期間を「永久」とすることはできないように考えられています。
賃貸借契約は、継続的契約なので、更新や期間の点は整理しておきたいところだと思います。
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