新青土地コーポレーション

宅建免許番号 東京都知事(1) 第109818号

定期借地権付き一戸建てを売却するコツ5選!売れない理由と住宅ローン問題を突破する裏ワザ

資産としての借地権・底地を最大限に活かすために 借地権者側も地主側も 笑顔になれるコンサルティング 借地権や底地の売却・相続・更新・地代の問題解決なら弊社まで

30年ほど前のバブル時代「安く一戸建てを手に入れられる」と、定期借地権付きマイホームのブームがありました。

この頃に住宅を手に入れた世代の方が「今は子どもが独立してしまって家が広すぎる」という悩みを抱えがちです。親から定期借地権付きの一戸建てを相続した、という子ども世代の方も「自分は住まないから売却したい」「地代の負担が大きいから手放したい」といった理由で売却を検討する例が少なくありません。

このとき、大手不動産会社に査定を依頼したけれど「借地期間の残りが少ないから、次の借地人がローンを組めない」といった理由で、想像をはるかに超える安い金額を提示されるケース、買取を断られるケースがみられます。

「定期借地権付き建物だから仕方がない」と諦めてしまうかもしれませんが、売り方のコツをおさえれば、買取の可能性や売却価格をアップできる場合があります。本記事では、住宅用に用いられることが多い一般定期借地権を前提に、定期借地権付きのマイホームが売れにくい理由と売却のコツ、より有利な条件で手放せる方法について、解説いたします。

定期借地権の一戸建ては売却可能!ただし「残存期間」が最大の鍵になる

定期借地権付き一戸建ての売却は、借地権が土地賃借権として設定されている場合、原則として地主の承諾が必要です。ただし、契約時に「自由譲渡を認める特約」が結ばれている場合は、地主の承諾や承諾料なしに売却できる場合があります。まずは契約書で、譲渡に関する条項をたしかめてみましょう。

一般定期借地権付き一戸建ての売却で「地主の承諾」が不要となるケース

普通借地権付き物件の場合、第三者に売却する際、地主の許可がかならず必要になります。そのため「地主からなかなか許可が得られない」「地主へ支払う承諾料の金額が折り合わない」といったトラブルが起きてしまいがちです。

なぜ「売りにくい」と言われるのか?普通の一戸建てとの決定的な違い

一般定期借地権付きの建物の場合、契約時に自由譲渡特約が設けられているケースがあります。この特約が付いている例では、地主の承諾や承諾料の支払いなしに売却できる場合があります。特約が設けられていない場合は、地主の承諾が必要となるため、契約書の譲渡条項を確認しておきましょう。 地主の承諾や承諾料の支払いが発生しない定期借地権付き建物ですが、「期間が来たら更地にして返さなければならない(契約更新ができない)」というルールがあります。売却を検討している一戸建てが、長く住んでいた物件である場合や、親から相続した物件である場合、その建物に住める残り期間が、短くなっている可能性が高くなります。

仮に「30年前に50年契約で購入した」という物件の場合、この先住めるのは20年になります。結婚したばかりの夫婦やまだ幼い子どもを抱える若い世代などは、年齢を重ねても住み続けられる物件を探しているケースが多く、期限がある建物は売りづらくなります。

定期借地権付き建物は、住める期間が短くなればなるほど、買手がつきにくくなるため「買い取ってくれる不動産業者を見つけたけれど、買取価格があまりにも安い」という話になる場合もあります。

大手不動産会社は、購入後も制限なく住み続けられる、所有権付きの中古物件を取り扱っている例が多く「定期借地権付き物件は売るのが大変だから買うのは控えよう」という判断になるケースもみられます。

定期借地権の一戸建て売却でぶつかりやすい「2つの大きな壁」

定期借地権付き一戸建ての売却を目指す場合、多くの人がぶつかりやすい2つの大きな壁があります。どのような点がネックになり、売却が進められなくなってしまうのか、主な理由を解説いたします。

1:買主が「住宅ローン」を組めない

一戸建てを購入する場合、中古であっても新築であっても、住宅ローンを組んで返済していくのが一般的です。この時、35年ローンを検討する場合が多いのですが「定期借地権付きの一戸建ては、長期のローンを組みづらい」というデメリットがあります。

銀行でローン契約をする場合、定期借地権付き物件は「残っている借地期間=ローンの借入可能期間」というルールになっているケースが多くみられます。

フラット35を活用する方法もありますが、審査に通らなかった場合「残り借地期間が20年だから20年ローンしか組めない」という話になり、月々の支払金額が高額になってしまう可能性があります。若いファミリー層はとくに「この金額では支払っていけない」といった判断になりやすく、売るのが難しくなります。

2:将来の「解体費用(更地返還コスト)」の引き継ぎトラブル

定期借地権付き一戸建ては「借地期間が満了したら更地にして返還する」というルールがあります。このルールは、定期借地権付き建物を売却した場合、新しい借地人が負うことになります。

解体には大きな費用が発生するため、定期借地権付き一戸建ての契約では、将来の解体に備えて「解体保証金」「解体積立金」といった名目で、地主や管理会社にお金を預ける仕組みが設けられている場合があります。

積立金がある場合、預けたお金は売却時に、新しい借地人へ引き継がれるケースがあります。すべての契約に適用されている仕組みではないため、積立金の有無・金額・精算方法について、事前に契約書で確認しておきましょう。

新しい借地人は、不足している金額を引き続き解体に備えて貯めていく形になるのですが、預けてある金額が明確でない場合、トラブルにつながるケースがあります。解体にいくらかかる計算で、いくら積み立てているのか、残り不足分はどのくらいなのか、事前に買手へ金額を提示して、納得してもらう必要があります。

住宅によっては建てられた当初の計算とは違い、物価高の影響などで解体費が高騰している場合もあります。このケースでは、新しい借地人の負担が増えてしまう恐れがあるため「売買契約を検討していたけれど、解体時の不安があるから止めておこう」といった結論になってしまう可能性があります。

売却を考えるなら、事前に「現在の解体費用相場」の見積りをとり、現在積み立てている金額ベースで足りるかどうか、残り期間で貯めるべき金額はひと月あたりいくらくらいなのか、という点を計算しておくと、買う側の安心につながります。

定借一戸建てを相場より高く・スムーズに売却する5つの対策

定期借地権付き一戸建ては、残りの借地期間やローン年数の関係で売りづらい物件ですが、最大35年ローンを組む方法や借地期間の延長交渉、底地の買取交渉などで、売れる可能性を高められます。相場よりも高く、スムーズな売却を目指すために、知っておきたい5つの対策をみてみましょう。

対策1:「フラット35」の利用をアピールして買主を広げる

銀行で組む住宅ローンは、残りの借地期間がローンの最大年数になる場合がほとんどです。ですが、住宅金融支援機構のフラット35は、一定の条件を満たせば定期借地権付き物件にも利用できる場合があります。

定期借地権付き物件のケースでは、借入期間が通常の借入期間と借地権の残存期間を比較して、短い年数が上限となります。比較した結果、残存期間が35年以上ある場合に限り、最長35年の借入を検討できます。

名義書換料や承諾料は、フラット35の借入対象となる借地権取得費に含まれません。必要な費用について、事前に金融機関へ確認しておくと安心です。

ローン期間を理由に買手がつかない場合は、フラット35の活用で、借入期間を延ばせるケースがある点をアピールすると、買主を見つけられる可能性があります。

対策2:現契約の合意解除と新たな定期借地権設定契約を地主へ打診してみる

定期借地権付き一戸建ての買い手がつきにくい場合、地主との合意により現契約を整理した上で、新たな定期借地権設定契約を検討できる場合があります。一般定期借地権では法定更新や建物再築による期間延長が予定されていないため、実務上は地主との合意に基づく再契約・新規契約として検討されます。

現在の契約期間を、売却から50年後くらいまで伸ばしてもらう、新しい借地人との間に、新たに50年の契約を交わす、といった相談ができると、若い世代が長く住み続けられる建物になるため「住宅ローンを長期で組めない」「購入しても長く住めない」という問題を一気に解決できます。

対策3:地主に「借地権と建物」を買い取ってもらう

第三者に売るのが難しい定期借地権付き一戸建てですが、底地を持つ地主に借地権と建物をセットで買い取ってもらう、という方法も残されています。

地主が土地と建物を合わせて売却する場合、定期借地権付き一戸建てではなく、一般の一戸建てとして売り出せるため、現在のまま販売するよりも、買手が見つかりやすくなります。

対策4:地主から土地(底地)を買い取り「所有権」にしてから売る

対策3と似た方法ですが、こちらは借地人が地主から底地を買い取り、所有権付き物件として売却を目指すパターンです。資金に余裕がある場合は、地主から底地を買い取り、一般的な土地付きの一戸建て(所有権物件)にグレードを上げて売却する」という売り方もあります。借地人が地主から底地を買い取り、土地と建物の両方の所有権を持つ完全所有物件として売却できるため、売却価格をアップできる可能性があります。

対策5:ターゲットを「現金購入できるシニア層・投資家」に絞る

定期借地権付き一戸建ての売却では、住宅ローンを組めないという問題が、売りづらい原因の一つになっています。この問題を解決するために、ローン審査に影響がない「現金一括で購入できる層をターゲットにする」という手段があります。

「現在の家が老朽化しているから、手ごろな価格で20年程度住める家を探している」という高齢者層、「残存期間中、賃貸物件として家賃収入を得たい」と考える不動産投資家などをターゲットすると、早期売却につながる場合があります。

売却前に要チェック!契約書で確認すべき「3つの項目」

定期借地権付き一戸建てを売却すると決めたら、事前にたしかめておくべき契約書の項目があります。あとからトラブルが起きないように、3つの項目の内容をチェックしておきましょう。

①「譲渡・転貸の特約」がある場合は本当に地主の承諾は不要なのか?

定期借地権付きの建物の譲渡は、原則地主の承諾が必要ですが、「第三者へ譲渡(売却)する場合、地主による承諾は必要ない」といった自由譲渡特約が、契約書に書かれているケースがあります。

この特約が結ばれている場合、地主へ事前に売却の相談をしたり、承諾料を支払ったり、という手続きが不要になります。買手探しや売却手続きへ進む前に「自由に譲渡して良い契約になっているかどうか」という点をたしかめておきましょう。

②「解体準備金・保証金」:現在いくら積み立てられているか?

定期借地権付きの建物は、期間満了時に土地を更地にする必要があります。そのため、契約の満了後、速やかに建物を解体できるように「解体保証金」「解体積立金」を積み立てておく必要があるのですが、家を売却する場合、貯めておいたお金は新しい借地人に引き継がれます。

譲渡の際は、期間までの日数にたいして、十分な費用が集まっているかどうか、現在の解体相場にたいして不足ない金額になっているか、という点をたしかめておくと、買主側が不安なく購入手続きを進められます。

③「地代の改定ルールの有無」:次の買主に地代の値上げリスクはないか?

契約書の内容に「物価の変動や、土地(固定資産税)の価格が上がった場合は、3年ごとに地代を見直す」といった改定ルールが記載されている場合、売却後に地代が値上げされる可能性があります。

地代についての取り決めが、契約書上どのようになっているのか、借地人が変わった後も地代に変更がないかどうか、という点を、事前に確認しておくと安心です。契約書の地代改定ルールに加え、借地借家法11条1項に基づく地代増減請求の可能性がある点も、頭に入れておきましょう。

まとめ

定期借地権付きの一戸建ては、残り契約期間が短い場合など、住宅ローンの問題などで「売りづらい」と言われがちです。ですが、今回紹介した5つの対策をもとに進めると、売却できる可能性を高められる場合があります。

また、定期借地権付きの一戸建てに住んでいる、もしくは相続していて、今後の売却を検討している方の中には、

「譲渡したいけれど契約書の見方が分からない」

「現在貯めている解体費用で足りるのかどうか不安」

「期間延長の相談をしたいけれど、地主との関係があまり良くない」

「定期借地権付き建物を買い取ってくれる不動産会社が見つからない」

といった悩みを抱えている方が少なくありません。また、定期借地権は契約内容によって譲渡条件や解体準備金の扱いが異なるため、契約書の確認と専門家への相談が欠かせません。

定期借地権付き建物の売却にあたり、不安要素がありましたら、借地権に強い老舗不動産コンサルタント「新青土地コーポレーション」へご相談ください。

お問い合わせ

借地権付き建物のご相談や売買に広く携わってきた専門家が、契約期間や契約内容、建物の状態、立地などを検討の上、最善のアドバイスをさせていただきます。

ご相談は完全無料です。まずはお気軽にお話をお聞かせください。できるだけ希望に近い形で売却を目指せるように、全力でサポートいたします。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別案件における法的判断・税務判断を保証するものではありません。定期借地権は契約内容によって譲渡条件、承諾料、解体準備金、地代改定の扱いが大きく異なります。売却を検討する際は、まず契約書をご確認のうえ、必要に応じて弁護士・税理士・金融機関・不動産会社などの専門家にご相談ください。

監修者


川瀬崇弘

宅地建物取引士 / 不動産コンサルティングマスター / 相続対策専門士

司法書士事務所にて補助者として不動産登記、破産申立、過払い金返還請求等の実務に従事。その後、不動産会社で不動産売買仲介営業を担当。以降は、大手ハウスメーカーにて注文住宅の営業、建売用地の仕入(情報収集~企画~販売)を一貫して担当。

特に法律の知識を活かした借地権に関するコンサルティングを強みとし、権利関係・リスク・双方の主張を整理した提案で案件を推進。さらに会社整理に伴う資産処分では、会計士と連携しながらスキーム検討、関係者調整、売却実務までを担当。

借地権・底地・不動産のお悩みなら
新青土地コーポレーションへ

お電話でのご相談