まだ地主になって日が浅い方から「借地権の更新手続きはどんなことをすればよいのでしょうか?」とご相談をいただくことがあります。契約更新はとても面倒だというイメージをお持ちの方が多いようです。そこで今回は更新手続きについて、くわしくご説明したいと思います。
過去の契約内容を出来る限り確認しましょう
借地権者と更新手続きをする前に、まずは過去の契約内容がどのようになされているかを確認する事が必要です。契約書の内容はもちろん、契約書に書かれていない合意事項(地代の取り決めや更新料等)を記載した書面など、長く続く借地契約の途中で過去に借地権者とどのような合意があったのかを確認することは大変重要なことです。
借地権の契約更新には大きく分けて2つのパターンがあります
◎合意更新
地主と借地権者が合意した内容で借地契約を更新する方法です。合意内容は今までの契約内容を変えず、まったく同じ内容で期間だけを更新する場合や、地代の変更(増額又は減額)や次回の更新料の算出方法について新たに明記しておくなど、今までの借地契約内容を刷新する方法があります。
借地契約の更新時に借地権者から更新料を受領するのが一般的ですが、その更新料の額について予め取り決めをしておくケースは少なく、過去の更新料を基準にしたり、また更新年の公示価格や路線価格等を基準として算出するケースが多くあります。
◎法定更新
従前の契約書の内容がそのまま更新されるケースです。借地契約の期限が過ぎても借地権者が土地の使用を続ける事に対し地主から異議を唱えず、また地代も受取り続けているという状態が継続している場合には法定更新があったとみなされるのが一般的です。法定更新の場合は新たに借地契約書を締結する訳ではないので、更新時に借地権者と新たな取り決めをしたい場合は選択できません。また、自動的に更新されてしまうため、更新料の支払いの慣習があるのであれば、法定更新にせず、借地権者に対し更新料を請求する事を忘れないようにしましょう。
更新時のトラブルを避けるためにも出来るだけ契約書に、更新料の基準を明記しておきましょう
地主からしてみれば過去の安い更新料を基準にされてしまっては困りますし、また、借地権者からしてみれば更新の時はいくら更新料を請求されるのだろうと不安になられている方も多いと思います。
そんな時は更新のタイミングで契約書に盛り込んでおくことをおすすめいたします。
例えば、更新料は借地権価格の○○%(5~10が多い)とし、借地権価格の算出根拠は更新年の路線価格(公示価格の場合もあります)に借地権割合を乗じた価格×借地面積とする。など。
借地契約の更新でお悩みなら早めに専門家にご相談を
借地契約は長期間にわたりますから、何度も契約更新が行われるものではありません。そのため、いざ契約更新となったときに困ってしまう方は少なくないでしょう。借地権者の意向も確認したうえで契約の更新が必要となりますので、「どうしたらよいのだろう?」とお悩みでしたら借地権の専門家にお任せください。株式会社新青土地コーポレーションは、借地権に関するご相談の解決実績が豊富にあります。お気軽にご相談ください。
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