「借地権の更新が迫っているが、手続きやかかる費用のことが分からない」という借地人様・地主様も多くいらっしゃいます。新青土地コーポレーションでは、杉並区・中野区を中心に約20年・2,000件以上の実務経験をもとに、借地権の更新に関わる法律上の規定から正当事由の考え方、更新料の相場まで一貫してご相談いただけます。

借地権の更新に関する法律上の規定

現行借地借家法の場合

普通借地権では、借地権上に建物がある限り、原則的に契約期間は更新できます。土地所有者(地主様)が更新を拒むには正当事由が必要で、正当性が示されない場合は原則的に更新が可能です。借地借家法においては、これを以下のように規定しています。

借地権設定者及び借地権者が土地の使用を必要とする事情の他、借地権に関する従前の経緯及び土地利用の状況並びに借地権設定者が土地の明け渡しの条件として又は土地の明け渡しと引換えに借地権者に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当事由があると認められる場合

平成4年8月以前からの借地権で旧借地法適用の場合

平成4年8月に現行借地借家法が施行される以前からの旧法借地権で契約された借地の場合は、その契約内容が継続されます。また、旧法から新法の借地権に契約変更すると借地人様のデメリットになるため、地主様が変更を求めたとしても旧法のままでの契約を続行できます。以下は、旧借地法における地主様から借地権解除をする場合の正当事由の取り決めです。

土地所有者が自ら土地を使用することを必要とする場合その他正当の事由のある場合

このように旧法借地権は新法に比べ規定が詳細ではなく、基本的には建物がなくならない限り借地権を失うことがないことが特徴です。そのため、旧法借地権のことを「一度貸したら、土地が永久に戻ってこない権利」と言われているほどです。

正当事由の考え方

土地所有者(地主様)が更新を拒否する事由(理由)の正当性が認められるかは裁判上で決まります。この際、借地人様の居住用の借地であるか、事業用の借地であるかが大きく左右されます。それぞれのケースについて解説を行います。

居住用の借地権の場合

土地を利用する目的が居住用であるケースです。この場合、「借地権を失う=住居を失う」ことになります。借地権によって生活の拠点を失うことになりますから、居住権が奪われるに等しいと言えます。そのため多くの判例では、土地所有者(地主様)の正当事由が認められない傾向にあります。

事業用の借地権の場合

土地を利用する目的が事業用であるケースです。この際のポイントは、事業利益によって変わってきます。また、住居と店舗を兼ねている併用住宅の場合は、具体的な事情を考慮しながら居住利益と事業利益の割合を勘案することになります。これまでの判例では、居住用の場合に比べて事業用の借地権の方が、土地所有者(地主様)の正当事由が認められやすい傾向にあります。

定期借地権は更新ができない?

定期借地権は平成4年に創設された新しい決まりです。これは旧法の借地権や普通借地権とは異なり、契約期間を満了した際には建物を撤去し、土地所有者(地主様)に返却しなくてはならないという義務があります。そのため、更新という概念がそもそもありません。もし借地権を継続して利用したい場合には、再度借地権の契約を結ぶ必要があります。

借地権の更新料について

更新料の支払義務について

借地権の更新料というのは、法的に定められたものではありません。そのため、「更新料の支払いに関する取り決め」が借地契約の中に盛り込まれていない場合、裁判所が更新料の請求を認めなかったケースも多くあります。また、弁護士などの法律家に相談すると、支払う義務はありませんとよく言われます。

しかし、借地契約の中に更新料の記載がなくても、過去に更新料支払の事実がある場合、更新料の支払いが命じられることもあります。借地権の長い歴史の中では、ほとんどの場合、慣習的に更新時には更新料の支払いがなされてきています。

現在の借地権の殆どは旧法借地権であり、初めは権利金もなく、「土地を貸しますからここに家を建てて住んでいいですよ」と自然発生的に開始されているものが多いのです。その後、借地権に関する法律が度々変わり、地主様の権利がどんどん小さくなってしまった経緯があります。相続や贈与の時の財産評価では所有権の価格に対して借地権が6〜7割といった評価をされ、地主様の権利は3〜4割程度(商業地等は2割程度のところも)となります。さらに、借地権者が借地上の建物を人に貸した場合、地主様が受け取る地代が月5万円程度であっても、建物を賃貸した借地権者側は30万円も50万円も受け取っていることがあります。だからこそ地主様にとって、更新時や借地権者が建物を建て替えたり増改築する時に承諾料を要求するのです。反面、借地権者側は、現在の借地権が法律で権利を確約されているため、借地権者としての当然の権利を主張し、地主様の要求がなかなか理解できない場合が多くなってしまうのです。

借地権者様と地主様とは互いに、現在の借地権の歴史や相手の立場を理解し合った上で付き合っていかなければ、トラブルになるものです。地主様との関係を考えて支払う必要があるのです。

更新料の相場について

実際に更新料を支払うときに、「なんとなく高いような気がする」と感じる借地人様もいらっしゃるようです。その感じ方は人それぞれですし、更新料に明確な決まりがないことも大きな原因かと思います。

一般的に住宅地の更新料の相場は、借地権価格の5%〜10%前後という地主様が多く、実際にそのように支払われるケースがほとんどです。また、首都圏では若干高くなる傾向があるようです。事業用や商業用の借地権の場合は、これ以上になるケースもあります。

もしも更新料に関してのご不明点やお悩みがある場合には、弊社までお気軽にお問い合わせください。

借地権の更新料に関するご相談

借地権の更新料とは、本来、具体的な金額が法的に定められたものではなく、契約期間の更新時に慣習的に更新料が地主様に支払われることがほとんどです。それ故に、借地権者と地主様の間で借地権の更新料を巡ってトラブルとなるケースも多くあります。

ケースにもよりますが、将来の増改築や借地権の売却など、今後の安定的な借地権確保のためにも、適正な金額であれば更新料の支払いはした方がよいと考えます。なぜなら、地主様と借地権者との間でトラブルや感情的なもつれが生じてしまうと、将来借地権上の建物を増改築(建替えを含む)したり、事情があり借地権を売却しようとしても、地主様側の承諾が得られなくなってしまったり、相場以上の承諾料を要求されたり、地代の大幅な値上げ要求にもつながるからです。すなわち、財産としての借地権を円滑に活用できなくなるということになります。

借地権者様と地主様が互いに良い関係を築いていくために、新青土地コーポレーションでは借地権の更新に関するサポートを行います。不動産コンサルタント・税理士・司法書士・公認会計士がひとつのオフィスに集結しているので、各分野のプロによる専門的なアドバイスを受けることができます。費用がかからない無料でのご相談を承っておりますので、借地権の更新についての疑問やお悩みは、ぜひ新青土地コーポレーションへご相談ください。更新に限らず、買い取りや売却・相続・譲渡・地代など、借地権に関するあらゆる疑問・お悩みに対応いたします。

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地主様からのご相談事例

2年後に来る更新を拒絶して借地権を返還してもらいたい。

娘が結婚し、借地上に娘夫婦の新居を建てたいため借地人様に立退いてもらいたい。ある程度の金銭的負担も考えているが、この場合、借地人様の更新を拒絶して借地権を返してもらうことは可能でしょうか?

更新拒絶は現実の裁判で正当事由が認められる可能性は極めて低い

地主様側に本借地権以外に利用できる所有地がなく、地主様側に本土地使用の必要性が極めて高く、逆に借地人様側は別途住まいをお持ちで必ずしも本借地権を利用する必要性が低い場合は、立退料を提示して正当事由が認められ、更新拒絶ができる可能性もありますが、現実の裁判で正当事由が認められるのは極めて稀です。

借地人様が営業用の店舗や事務所として使用している場合の更新拒絶は?

借地人様側が借地上の建物を唯一の住居や営業用の店舗として恒常的に使用している場合は、たとえ立退料を提示したとしても正当事由が認められる可能性は低く、更新拒絶は認められないと考えられています。

借地権の更新拒絶が認められるのはどんな場合?

借地権の更新拒絶が認められるためには、期間満了後の借地人様の借地継続利用に対し、遅滞なく異議を述べることのほかに「正当事由」が必要です。この正当事由について法文上は「所有者が自ら土地を利用する場合その他」としか明記されていません。裁判上は、賃貸人側と借地人様側の土地利用の必要度、立退料の申し出の有無、建物の老朽化や借地権上の建物に関する事情が考慮されます。

参照条文:旧借地法第4条(借地人からの請求による法定更新)

1.借地権消滅(期間満了)の場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物ある場合に限り前契約と同一の条件を以て更に借地権を設定したものとみなす。
但し、土地所有者が自ら土地を使用することを必要とする場合、その他正当の事由ある場合において遅滞なく異議を述べたるときはこの限りにあらず(更新させない)。

正当事由に該当する内容とは?

  1. 地主様が土地を必要とする事情と借地人様が土地を必要とする事情の比較
    この判断が一番重要と考えられています。
  2. 更新料・地代の滞納の有無
  3. 借地人様本人の住居であるか等、その土地の利用状況
  4. 立退料の提示の有無(立退料は正当事由には該当しませんが、補完する要素として考慮されます)

最初のご質問ですが、お嬢様の新居のための更新拒絶は認められるのでしょうか?

地主様の娘夫婦の新居を建てるという事情が「地主様が土地を必要とする事情」として、20年という借地期間が「借地権に関する従前の事情」として、借地権価格相当の立退料の提示が「地主様による財産上の給付の申し出」として、それぞれ考慮されたうえで判断されることになります。

娘夫婦が他にお住まいになるところがない、あるいは親の介護が必要で余人をもって代えがたい等の特別な事情があり、借地人様側がその土地上の建物に居住していない等、必要性が低い場合は正当事由が認められ、更新拒絶ができる可能性があります。逆に、娘夫婦の新居がその土地である必要性が低く、借地人様側が土地上の建物を住居や営業用の店舗として利用している場合は、正当事由の認められる可能性は低くなります。

参照条文:借地借家法第6条(借地契約の更新拒絶の要件)

前条の異議は、地主および借地権者(転借地権者を含む。以下この条文において同じ)が土地の使用を必要とする事情のほか、借地に関する従前の経過及び土地の利用状況並びに地主が土地の明け渡しの条件として又は土地の明け渡しと引換えに借地権者に対して財産上の給付をする旨の申し出をした場合におけるその申し出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、述べることができない。
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よくあるご質問

  • 借地権の更新を地主様に拒否されることはありますか?

    普通借地権では、借地上に建物がある限り原則として契約は更新されます。地主様が更新を拒むには「正当事由」が必要で、正当性が認められない限り更新が可能です。特に居住用の借地権では、正当事由が認められにくい傾向にあります。

  • 旧法借地権と現行借地借家法の借地権はどう違いますか?

    平成4年8月の借地借家法施行前から契約されている借地は「旧法借地権」として、従前の契約内容が継続されます。地主様が新法への変更を求めても、借地人様のデメリットになるため旧法のまま契約を続けることができます。旧法借地権は現行法に比べて規定が詳細でなく、建物がなくならない限り借地権を失うことがないのが特徴です。

  • 借地権の更新料は必ず支払わなければいけませんか?

    更新料は法的に定められたものではなく、借地契約に取り決めがない場合、裁判所が請求を認めなかった例もあります。ただし、過去に支払いの実績がある場合は支払いが命じられることもあり、慣習的に更新時には更新料が支払われてきた経緯があります。将来の増改築や売却を見据えると、適正な金額であれば支払っておいたほうがよいケースが多いです。

  • 更新料の相場はどのくらいですか?

    一般的に住宅地の更新料の相場は、借地権価格の5%〜10%前後とされ、首都圏ではやや高くなる傾向があります。事業用・商業用の借地権の場合は、これ以上になるケースもあります。正確な目安は個別の事情によって異なるため、無料相談での確認をおすすめします。

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